松田産業は戻り歩調に変化なく動意のタイミング
貴金属リサイクル事業の松田産業 <7456> の株価は、5月19日の年初来安値1117円から切り返しの展開となり、7月8日の1305円まで上伸した。その後は上げ一服の形だが1200円台後半で堅調に推移している。低PBRも支援材料であり、戻り歩調に変化はなく動意のタイミングだろう。なお8月7日に第1四半期(4月~6月)の業績発表を予定している。
貴金属リサイクルを主力とする貴金属関連事業、および農林水産品を扱う食品関連事業を展開している。貴金属関連事業では「東アジアNO.1リファイナー」を目指して、国内外の拠点拡充・効率化、および製品・技術開発強化を基本戦略としている。海外は中国、台湾、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ベトナムに展開し、ベトナムでは14年3月に現地法人を設立して工場建設に着手した。食品関連事業は中国、タイに拠点展開している。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月12日公表)は売上高が前期比2.8%増の1700億円、営業利益が同4.4%増の47億円、経常利益が同2.2%増の50億円、純利益が同2.4%増の32億70百万円で、配当予想は前期と同額の年間24円(第2四半期末12円、期末12円)としている。
セグメント別の計画を見ると、貴金属関連事業は半導体・電子部品業界の生産回や、産業廃棄物の取扱量増加などで売上高が同1.6%増の1200億円、営業利益が同4.9%増の39億円、食品関連事業は水産品・畜産品の販売数量増加で売上高が同5.7%増の500億円、営業利益が同1.9%増の8億円としている。
貴金属関連事業では主力顧客である半導体・電子部品業界の生産が回復基調であり、国内外での拠点強化や新規需要開拓などの施策も奏功する。会社見通しはやや保守的な印象が強く、上振れ余地があるだろう。
株価の動きを見ると、5月19日の年初来安値1117円から切り返しの展開となり、7月8日の1305円まで上伸した。その後は上げ一服の形となったが、1200円台後半で堅調に推移している。戻り歩調の展開に変化はないだろう。
8月1日の終値1258円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS121円62銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間24円で算出)は1.9%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1778円38銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。強基調へ転換したようだ。足元は52週移動平均線が戻りを押さえる形だが、上向きに転じた13週移動平均線が接近して動意のタイミングだろう。低PBRも支援材料だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
貴金属リサイクル事業の松田産業<7456>(東1)の株価は、5月19日の年初来安値1117円から切り返しの展開となり、7月8日の1305円まで上伸した。
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2014-08-04 09:30