【為替本日の注目点】米株安と雇用統計受けドル円反落、NY株調整長引く予想も浮上
NY市場
7月の雇用統計が市場予想を下回ったことで、一時103円台まで上昇したドル円は反落。102円34銭まで売られた後、102円50-60銭で越週。
ユーロドルもドルが売られたことで、1.33台後半から1.34台半ばまでユーロ高が進む。
株式市場は3日続落。アルゼンチンの利払いが不履行になったことや雇用統計が重石となり、ダウは70ドル下げ1万6500ドル台を割り込む。
債券相場は反発。雇用統計の結果から、利上げが早まるとの見方が後退し、債券に買い安心感が広がる。
金は反発。原油は5日続落し97ドル台に。
7月失業率 → 6.2%
7月非農業部門雇用者数 → 20.9万人
6月個人所得 → +0.4%
6月個人支出 → +0.4%
6月PCEコアデフレーター → +1.5%
7月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)→ 81.8
7月ISM製造業景況指数 → 57.1
ドル/円 102.34~ 103.05
ユーロ/ドル 1.3385 ~ 1.3445
ユーロ/円 137.56 ~ 138.00
NYダウ -69.93 → 16,493.37ドル
GOLD +12.00 → 1,294.80ドル
WTI -0.29 → 97.80ドル
米10年国債 -0.071 → 2.490%
本日の注目イベント
豪 豪6月小売売上高
日 7月マネタリーベース
欧 ユーロ圏6月生産者物価指数
英 英7月製造業PMI
7月の米雇用統計は市場予想の23.1万人を下回る20.9万人で、失業率も0.1ポイント悪化し6.2%でした。この結果を受けて一時103円台まで上昇していたドル円は、ドル売りが加速し102円34銭まで下落しました。先週好調なGDPをきっかけに、これまでのレンジを上抜けしたドル円でしたが、好調だった雇用にややブレイキがかかったことで、このまま再び元の鞘に戻るのか、あるいは上抜けした勢いがそのまま継続されるのか、今週の動きが注目されます。
本番の雇用統計は、ADP雇用者数と同じような結果で予想を下回ったものの、FRBがメドとする「20万人の増加」には届いていました。事前予想を下回ったとはいえ、それ程悲観するような結果ではありません。ぎりぎり「合格点」といったところでしょうか。ドル円は、株安と米長期金利の低下に反応して102円台半ばを割り込んだものと見られますが、株価の調整が思った以上に長引くとの予想も浮上しています。
NYダウは先月中旬に、1万7130ドルの高値を記録した後、既に600ドル以上の下落を見せています。もっとも、先週末の下落は雇用統計への失望だけではなく、アルゼンチンの利払いが不履行になったことと、ポルトガル大手銀行のエスピリト・サント銀行の経営不安が株価の重石になった側面もあります。今のところ、日本株はNY株式市場が調整している割にはしっかりしています。ただ、さらにNY株式市場が大幅に下落するようだと、その影響は避けれないと思われます。
ドル円は今年のドルの最高値である105円45銭を頂点とするレジスタンスラインを先週上抜けしました。先週末のドルの下落でも、一応そのラインを下回ってはいません。またローソク足も「雲」の上で推移しています。103円台が徐々に重くなることも考えられますが、現段階では上昇トレンドが崩れたとは判断できないと考えております。
相場の先行きを表すとされる、先行スパン1と2から構成される「雲」も、あまり形は良くはありませんが「ねじれ」を見せています。これらから考えて、ドル下落する場面では押し目を拾うスタンスに分があるように思います。レベル的には102円~102銭30銭あたりかと思われます。本日もNY株式市場の動向に注目したいと思いますが、予想レンジは102円30銭~102円90銭程度の動きと予想したいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
7月の雇用統計が市場予想を下回ったことで、一時103円台まで上昇したドル円は反落。102円34銭まで売られた後、102円50-60銭で越週。
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2014-08-04 09:45