スペースは業績上方修正も利益確定売りが交錯しもみ合いが続く

  スペース <9622> は、8円高の1028円と反発して始まったあと、日経平均株価が、3営業日続落していることも波及して38円安の982円と値を消し、前週末終値を挟むもみ合いを続けている。前週末1日大引け後に今12月期第2四半期累計・通期業績の上方修正を発表、増益転換して連続最高純益を伸ばすことから、同じディスプレイ業界の乃村工藝社 <9716> や丹青社 <9743> が年初来高値を更新しているのに比べて投資採算的に出遅れが目立つとして割安株買いが再燃したが、4月7日につけた年初来高値1095円に肉薄しているだけに、利益確定売りも交錯している。 ■消費税増税前の駆け込み受注で売り上げが伸び純利益は増益転換   上方修正のうち9月通期業績は、期初予想より売り上げを9億8000万円、経常利益を1億1000万円、純利益を5000万円それぞれ引き上げ、純利益は、17億円(前期比0.59%増)と期初の減益予想が増益転換し、前期に計上した特別利益1億3900万円の一巡をカバーして前期の過去最高を連続更新する。同社は、百貨店・量販店、複合商業施設、衣料専門店などの店舗企画・設計・施工やリニューアルを行っており、景気回復や消費税増税前の駆け込み需要の受注などで2Q累計の売り上げが、期初予想を24億円、利益が同じく3億円~2億1000万円それぞれ上ぶれ、つれて12月通期業績の上方修正をした。今年4月に発表した今期第1四半期業績は、3ケタの増益と続伸し、期初予想の2Q累計業績に対して90~94%の高利益進捗率を示していた。 ■すでに高値更新の同業2社を追撃しPER12倍台の割安修正期待   株価は、今期経常利益の続伸予想を評価して年初来高値1095円まで約260円高し、3分の2押し水準の918円まで調整したあと今期1Qの好決算を評価して1000円台固めを続けてきた。同業2社の株価より高い水準にあるが、PERは12倍台と割安で、すでに年初来高値を更新した同業2社の13倍台~19倍台より出遅れており、目先の利益確定売りの一巡後に再騰、年初来高値奪回から昨年7月高値1169円を目指す上値追いが有力視される。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
スペース<9622>(東1)は、8円高の1028円と反発して始まったあと、日経平均株価が、3営業日続落していることも波及して38円安の982円と値を消し、前週末終値を挟むもみ合いを続けている。
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2014-08-04 10:15