ワークマンは6月高値から反落だが、自律調整一巡し動意のタイミング

  作業服店チェーンのワークマン <7564> (JQS)の株価は、5月19日に4545円を付けて2月高値4470円を突破し、6月25日の5930円まで上伸した。その後は利益確定売りで一旦反落したが、5000円近辺では下げ渋りの動きを強めている。今期(15年3月期)増収増益見通しや中期成長力を評価する流れに変化はなく、自律調整が一巡して動意のタイミングだろう。   ワーキングウェアや作業関連用品などの大型専門店チェーンをFC中心に全国展開している。ローコスト経営を特徴とするとともに、他社との差別化戦略としてPB商品「WORKMAN BEST」の開発・拡販、さらに単品管理プロジェクトの推進、地域特性に合わせた売り場づくりなどを強化している。   前期(14年3月期)末店舗数は1都2府37県下にFC店(加盟店A契約店舗)618店舗、直営店(加盟店B契約店舗およびトレーニング・ストア)112店舗の合計730店舗である。中期的には22年3月期に全国1000店舗、28年3月期に全国1300店舗の展開を目指している。   7月31日に発表した今期(15年3月期)第1四半期(4月~6月)の業績(非連結)は、チェーン全店売上高が前年同期比3.1%増の173億65百万円、営業総収入(売上高)が同5.4%増の125億22百万円、営業利益が同4.5%増の20億83百万円、経常利益が同5.1%増の23億63百万円、純利益が同9.6%増の13億93百万円だった。   新規出店6店舗、スクラップ&ビルド(S&B)2店舗で、第1四半期末時点の店舗数はFC店632店舗(前期末比14店舗増)、直営店104店舗(同8店舗減)の合計736店舗(同6店舗増)となった。PB商品(278アイテム)のチェーン全店売上高に対する売上構成比は15.0%で同6.0ポイント上昇した。新規出店、既存店増収、PB商品構成比上昇による粗利益率改善などで増収増益だった。   通期の業績(非連結)見通しは前回予想(4月30日公表)を据え置いて、チェーン全店売上高が前期比6.0%増の729億円、営業総収入が同7.3%増の516億40百万円、営業利益が同7.8%増の90億30百万円、経常利益が同7.0%増の101億70百万円、純利益が同11.0%増の61億90百万円、配当予想は前期と同額の年間83円(期末一括)としている。   5期連続の増収増益で最高益更新の見込みだ。既存店売上高は同4.2%増(客数が同3.2%増、客単価が同1.0%増)を想定し、PB商品売上構成比は同1.7ポイント上昇の12.3%を計画している。店舗展開は新規出店25店舗、S&B4店舗、運営形態変更23店舗で、期末店舗数は755店舗(直営117店舗、FC638店舗)の計画だ。出店エリアとしては北海道に初出店する。テレビCM放映による知名度向上、新規出店と既存店の好調、PB商品売上構成比の上昇による粗利益率改善などで好業績が期待される。   月次売上高(FC店と直営店の店舗売上高合計、前年比速報値)の動向を見ると、14年4月は全店が100.2%、既存店が98.4%、5月は全店が103.8%、既存店が101.9%、6月は全店が104.9%、既存店が103.1%、7月は全店が103.4%、既存店が101.9%となった。4月の既存店売上高は消費増税前駆け込み需要の反動で13年7月以来の前年割れとなったが、5月、6月、7月の既存店は客数、客単価とも前年比プラスとなり好調を維持している。なお7月は、中旬までの気温上昇が鈍かったことで夏物衣料が伸び悩んだが、雨具類が伸長した。新規出店は3店舗、閉店は1店舗で月末店舗数は738店舗となった。   株価の動きを見ると高値更新の展開が続いている。5月19日に4545円を付けて2月高値4470円を突破し、上げ足を速めて6月25日の5930円まで上伸した。その後は利益確定売りで一旦反落したが、5000円近辺で下げ渋る動きだ。自律調整の範囲だろう。   8月4日の終値5100円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS303円85銭で算出)は16~17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間83円で算出)は1.6%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS1953円29銭で算出)は2.6倍近辺である。週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近した。好業績を評価する流れに変化はなく、自律調整が一巡して動意のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
作業服店チェーンのワークマン<7564>(JQS)の株価は、5月19日に4545円を付けて2月高値4470円を突破し、6月25日の5930円まで上伸した。
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2014-08-05 09:45