マルマエは1月高値を突破、13年9月以来の1000円台試す
精密部品加工のマルマエ <6264> (東マ)の株価は、5月安値510円から切り返して水準切り上げの展開が続いている。7月14日には第3四半期累計(9月~5月)の大幅増収増益を好感して925円まで上伸し、1月の高値920円を突破した。その後は760円まで一旦反落したが、8月4日には890円まで上伸している。自律調整が一巡して再動意の形だ。戻り歩調に変化はなく、収益改善を評価して13年9月以来の1000円台を試す展開だろう。13年8月の1345円も視野に入りそうだ。
半導体やFPD(フラットパネルディスプレー)などの製造装置に使用される真空部品や電極などの精密加工事業を展開し、新規分野として光学装置分野の精密加工も強化している。
7月11日に発表した今期(14年8月期)第3四半期累計(9月~5月)の業績(非連結)は、売上高が前年同期比31.1%増の11億88百万円、営業利益が同74.0%増の2億07百万円、経常利益が同56.5%増の1億98百万円、純利益が同67.4%増の2億08百万円だった。増収効果や生産性向上効果で営業損益が大幅に改善した。
受注高は同43.4%増の12億52百万円だった。分野別にみると、FPD分野は真空装置部品を中心に受注を獲得して同38.3%減の3億04百万円、半導体分野は既存顧客からの受注品種拡大で同55.8%増の5億59百万円、その他分野は光学関連装置メーカーとの取引開始で大口案件が寄与して3億88百万円だった。
通期の業績(非連結)見通しは前回予想(5月16日に売上高と各利益を増額、6月5日に特別利益の発生で純利益を増額)を据え置いて、売上高が前期比29.0%増の15億円、営業利益が同57.8%増の2億円、経常利益が同43.9%増の1億85百万円、純利益が同2.8倍の2億32百万円としている。
半導体分野の受注が好調に推移し、新規分野の光学関連の受注も順調だ。増収効果や生産性向上効果に加えて、将来の損失可能性を見積もっていた受注損失引当金の計上額が見込みより減少することも寄与して、大幅増収増益見通しだ。特別利益には構造改革の余剰資源削減の一環として固定資産(電子ビーム溶接機)譲渡益37百万円を計上する。
14年6月度の月次受注残高(速報値)は、FPD分野が71百万円、半導体分野が89百万円、その他分野が62百万円、合計が2億22百万円で、前月比19.2%増加、前年同月比2.3倍だった。FPD分野、半導体分野が好調に推移し、その他分野のリピート受注も寄与した。今後の見通しとして、FPD分野の本格的な受注拡大は今秋以降となるようだが、半導体分野の受注増加やその他分野のリピート受注が継続する見込みとしている。
通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が79.2%、営業利益が103.5%、経常利益が107.3%、純利益が89.7%である。通期利益の増額が濃厚であり、収益改善基調に変化はないだろう。
株価の動き(14年3月1日付けで株式100分割)を見ると、5月14日の年初来安値510円から切り返し、短期的な自律調整を挟みながら水準切り上げの展開が続いている。7月14日には第3四半期累計の大幅増収増益を好感して925円まで上伸し、1月高値920円を突破した。その後は利益確定売りで760円まで反落する場面があったが、8月4日には890円まで上伸している。短期的な自律調整が一巡して再動意の形だ。
8月4日の終値880円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS132円98銭で算出)は6~7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。戻り歩調に変化はなく、自律調整が一巡して13年9月の1040円を試す展開だろう。13年8月の1345円も視野に入りそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
精密部品加工のマルマエ<6264>(東マ)の株価は、5月安値510円から切り返して水準切り上げの展開が続いている。
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2014-08-05 09:45