アーバネットコーポレーションは前期配当増額修正を好感して急騰

  投資用マンション開発・販売のアーバネットコーポレーション <3242> (JQS)の株価は、7月10日の前期(14年6月期)配当予想の増額修正を好感し、7月11日には319円まで急騰して1月高値325円に接近する場面があった。その後も下値を切り上げながら8月4日には286円まで上伸している。低PERや高配当利回りも支援材料に1月高値を試す展開だろう。なお8月7日に前期の決算発表を予定している。   東京23区で投資用・分譲用マンションの開発・販売事業を展開している。マンションに対する投資・購入マインドは旺盛であり、REITやファンドによる投資用マンションの購入も活発だ。日銀による異次元金融緩和、20年東京夏季五輪、脱デフレに向けた日本経済再生の流れが追い風であり、投資用マンション市場は拡大基調が期待される。   前期(14年6月期)の業績(非連結)見通し(1月16日に営業利益と経常利益を増額、純利益を減額)は、売上高が前々期比41.0%増の100億円、営業利益が同47.8%増の11億20百万円、経常利益が同46.4%増の9億20百万円、純利益が同1.3%減の7億15百万円としている。   配当予想については7月10日に増額修正を発表した。前回予想の年間7円50銭(第2四半期末4円、期末3円50銭)に対して、期末4円50銭を増額して年間12円(第2四半期末4円、期末8円)とした。13年7月1日付の株式200分割を考慮すると、前々期との比較でも実質的に4円50銭の増配となる。   純利益については法人税等調整額が影響して微減益見通しだが、売上高は投資用マンションの販売好調などで大幅増収となり、営業利益と経常利益については大幅増益見通しだ。買取再販物件の最終利益率が想定を上回ったことも寄与して売上総利益率が上昇するようだ。   高額物件を中心に投資用マンションの販売は好調である。建設コスト上昇による売上総利益率の低下傾向に対応するため、新規開発物件の購入をより積極的に進めている。さらに15年2月竣工予定の「アジールコフレ新中野」の分譲準備を開始している。今期(15年6月期)も好業績が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、5月20日安値210円から6月23日の263円まで切り返した後、7月上旬の240円近辺まで一旦反落した。しかし7月10日発表の前期配当予想増額修正を好感し、7月11日には一時319円まで急騰して1月高値325円に接近する場面があった。その後も下値を切り上げる雨後異なり、8月4日には286円まで上伸して7月11日の319円に接近してきた。   8月4日の終値285円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS34円64銭で算出)は8~9倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は4.2%近辺、実績PBR(前々期実績のBPS128円12銭で算出)は2.2倍近辺である。   週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなり、26週移動平均線と52週移動平均線を突破した。さらに13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスの形となって先高期待を強めている。低PERや高配当利回りも支援材料であり、出直りの流れに変化はなく1月高値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
投資用マンション開発・販売のアーバネットコーポレーション<3242>(JQS)の株価は、7月10日の前期(14年6月期)配当予想の増額修正を好感し、7月11日には319円まで急騰して1月高値325円に接近する場面があった。
economic
2014-08-05 09:45